ACDと自動音声応答(IVR)でオペレーターの配置を最適化
導入のメリットとは
こんにちは!楽テルコラム担当です。
CTIシステムの仕組みの一つで、オペレーターごとに着信を振り分ける機能を「ACD」といいます。自動音声応答(IVR)との組み合わせでオペレーターの配置を最適化することができます。今回の記事では、ACDや自動音声応答(IVR)のメリットや、主な機能をご紹介します。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。
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目次
ACDとは
ACD(Automatic Call Distributor)とは着信呼自動分配装置のことで、着信時にオペレーターへの振り分けを自動で最適化する仕組みです。パソコンと電話を連携して電話業務の効率化を図るCTIシステムの機能の一種で、着信時に機能するため、主に顧客からの電話を受けるインバウンド型コールセンターで取り入れられています。
自動音声応答(IVR)とは
自動音声応答(IVR=Interactive Voice Response System)は、ACDと連携して電話対応を効率化する機能です。コールセンターへの入電時にすぐにオペレーターにつながず、音声ガイダンスを流して電話機のプッシュ操作で顧客を希望する窓口につなぐ仕組みです。
「お電話ありがとうございます。ガイダンスに従って番号をプッシュしてください」「商品のお申し込みは[1]を、商品の使い方についてのご質問は[2]を、料金に関するお問い合わせは[3]を、その他のお問い合わせは[4]を押してください」といった案内で顧客を誘導します。
関連記事はこちらIVR(自動音声応答)とは?導入メリットと注意点を押さえよう!|楽テル
ACD・IVRの主な機能
導入することで大幅な業務の効率化を図れるACD・IVRには、どのような機能が備わっているのでしょうか。ACD・IVRの主要な機能をご紹介します。
【ACD】自動着信振り分け
ACDの便利な機能の一つが、着信の自動振り分けです。
オペレーターの状況やスキル、ステータスを把握し、優先順位をつけて業務を振り分けられるシステムを備えたACDを活用することにより、業務の効率化が図れます。また、経験の浅いオペレーターの対応件数を減らすなどの調整を行うことで、顧客満足度の向上や、社員負担の軽減も可能です。
オペレーターの空き状況を確認したうえでスムーズに顧客を案内するため、顧客側・企業側双方のストレスを減らし、コミュニケーションを円滑化するのにも役立つでしょう。
【ACD】待ち時間ガイダンス
着信時に顧客へ待ち時間を案内できるのも、ACDの優れた機能です。
回線が混雑している場合、すぐにオペレーターが顧客に対応できるとは限りません。そこで待ち時間を自動で提示するシステムを導入することで、回線状況の改善や顧客の心理的なストレスの低減効果が見込めます。
待ち時間が長い場合には、Webでの問い合わせやかけ直しを案内し、コールセンターにかかる負担を軽減させることも可能です。
【IVR】問い合わせ内容の把握
IVRの主要な機能の一つが、問い合わせ内容の把握です。IVRで顧客の一次対応を行い、問い合わせ内容を数字ボタンなどで把握することで、内容に適したオペレーターへ電話をつなぎやすくなります。
それぞれの問い合わせに対して最適なオペレーターを振り分けられるため、対応に要する時間の短縮や、余計な手間の削減につながります。問い合わせ内容を記録するシステムを導入すれば、長期的な調査によって自社の製品・サービスの改善点や、顧客イメージの把握も可能です。
自動音声応答(IVR)の4つの導入メリット
コールセンターに自動音声応答を取り入れることによる主なメリットを4つご紹介します。
メリット1:顧客満足度の向上
入電時すぐにオペレーター応答した場合、コミュニケーションレベルや知識不足によって顧客の要望を聞き出せなかったり、すぐに回答できなかったりするケースが考えられます。顧客がオペレーターの対応に不満を感じると、企業自体への不信感にも発展しかねません。しかし、多くのコールセンターは人材不足の傾向にあり、さまざまなキャリアのオペレーターが所属しているため、全員に企業の商品・サービスを記憶させるのは難しいという課題もあります。
自動音声応答を導入していれば、顧客がガイダンスに従って番号を選択することで最適な窓口につながるため、担当者がスムーズに要望に応じることができます。
また、オペレーターが不足していて入電にすぐ応答できない場合も、取り急ぎ音声ガイダンスで混雑状況を伝えることで、顧客を無駄に待たせることはありません。疑問や不満をスピーディーに解消することで、顧客の満足度は一層高まるでしょう。
メリット2:取次業務の削減
自動音声応答を取り入れていない場合、まずスタッフの誰かが仕事の手を止めて電話を取り、要望を聞き出して担当のスタッフに取り次ぐというプロセスが発生します。着信が多いと取り次ぎに時間をとられ、本来従事すべき業務が後回しになってしまいます。自動音声応答によって自動で着信を振り分ければ、取次業務が大幅に削減できるため、主要な業務に従事できる時間を増やせるでしょう。
「サービスの退会」や「電話番号での本人確認」のように、オペレーターが有人対応をする必要がない内容の場合は、音声ガイダンスのみで済ませられるためさらに手間が省けます。ほかにも、発信者が音声ガイダンスを聞いて間違い電話をしたことに気付いたり、セールス電話や嫌がらせ電話を回避したりといったケースも期待できるため、無意味な電話業務に応じる回数も軽減できます。
メリット3:コストの削減
上記で述べたように、自動音声応答によって取次業務の削減が実現すれば、オペレーターは担当業務に集中できます。これにより一人ひとりの顧客対応スキルが磨かれて、結果的にコールセンター全体の生産性向上が期待できます。また、従来よりも少ない人材で運営できるようになるため、人材にかかるコスト面から見ても大きなメリットが生まれます。
メリット4:電話番号の周知が簡単
組織が大きい場合、拠点や部署ごとに複数の電話番号を持っていることがあります。電話番号の周知を代表電話で一本化し、自動音声応答の音声ガイダンスでいずれかの窓口の選択を促して着信を振り分けることで、窓口ごとに電話番号を周知する必要もなくなります。
まとめ
着信を最適な窓口やオペレーターに振り分けるACDと自動音声応答は、電話の取次業務やオペレーターの電話応対の負荷を軽減する便利な機能です。顧客の貴重な時間を奪うリスクも少なくなるため、顧客満足度の向上にも寄与します。取次業務の多さやコスト削減に悩んでいる場合にもおすすめできるシステムなので、ぜひ導入を検討してみてください。
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。