コールセンターの応対品質向上!改善ポイントと効率的な管理方法をご紹介

こんにちは!楽テルコラム担当です。
コールセンターは、顧客対応の最前線にあり、顧客満足を向上させ、企業イメージをアップさせるのに大事な役割を担っています。顧客満足の向上という目標を達成するためには、コールセンター全体の品質を維持することが欠かせません。今回はコールセンターの応対品質管理について、その方法や改善方法についてご紹介します。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
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目次
コールセンターにおける応対品質とは
コールセンターの品質は、大きく応対品質と接続品質の2つに分けられます。
応対品質とは、顧客への電話対応の適切さです。「応対中の受け答えは迅速か」「言葉づかいは丁寧か」「マナーは守られているか」「顧客の問い合わせの意図を正確に読み取れているか」といったポイントから評価します。応対品質を管理することで、オペレーターそれぞれのスキルが向上し、あらゆる質問にスピーディーに応えられるコールセンターになります。的確な回答と気持ちの良いコミュニケーションは顧客満足度の向上につながるため、コールセンターは応対品質の管理に注力するのです。
もう一方の接続品質は、お問い合わせの電話がつながりやすさによって判断されるものです。回線の数とオペレーターの人数などが関係します。例えば、ATT(Average Talk Time)と呼ばれる1件あたりの平均通話時間やACW(After Call Work)平均後処理時間を基準にすることもあります。ただし、この2つの時間が短すぎる場合、ATTなら顧客満足が低下し、ACWはミスを誘発する場合もあるので、単に短縮すれば良いわけではない点に注意しましょう。
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コールセンターの応対品質の測り方
コールセンターの現場では、さまざまな方法でオペレーターの応対状況をモニタリングすることで、応対品質を測っています。一人ひとりのオペレーターが十分な知識を持っているか、ビジネスマナーを備えているかなど、実践的なスキルを計測して応対品質を評価します。その結果は、コールセンター全体の応対品質の現状把握に役立つだけでなく、各オペレーターにフィードバックを行って改善を促すための資料にもなります。
モニタリングの方法は以下のようなものがあります。
モニタリングスコアを活用する
モニタリングスコアを活用することで、「印象」という数値化しにくい要素をスコアリングして評価することができます。互いの姿が見えない電話では、音声で印象を判断することになります。そのポイントは「礼儀正しいか」「応対に必要な知識を備えているか」「対応は正確か」「顧客との情報のすり合わせができているか」「トークスクリプトに沿って応対できているか」「顧客の要望に応えられているか」「顧客と良好なコミュニケーションができているか」などが挙げられます。
モニタリングスコアを評価するには、通話中にリアルタイムで行うか、通話後に録音をもとに行うかの2つの方法があります。
応対中の音声をモニタリングする
通話中にリアルタイムでモニタリングスコアを測るには、応対中の会話を管理者がネットワーク越しにモニタリングする方法や、管理者が物理的にオペレーターのそばに座り、音声と同時に端末操作手順もモニタリングするといった方法が一般的です。また、新人教育の際に指導者がオペレーターの横について端末の操作手順をチェックしたり、必要に応じて指示を出したりすることもモニタリングに含まれます。
録音データをモニタリングする
過去の録音データから任意に取り出した対応音声をモニタリングする場合もあります。録音データは何度も聞き直すことができるので、さまざまな角度からオペレーターを評価・指導し、応対品質のボトムアップを図る際に採用される方法です。
お客様からのアンケートを活用する
「お客様アンケート」で実際の電話応対の感想を収集して評価することもできます。電話応対の後日、アンケート用紙を郵送したり、ショートメールでURLを送ったりしてアプローチします。顧客の率直な意見を把握できる重要なモニタリング手法です。
外部業者に委託する方法もある(ミステリーコール)
モニタリング作業は、スーパーバイザーや応対品質管理の専門スタッフ、役職者が行うのが一般的ですが、応対品質管理を専門とする外部業者に委託する場合があります。外部業者のスタッフがコールセンターに電話をかけて身元を明かさず会話をし、その内容をプロのシビアな視点で評価する方法です。「ミステリーコール」と呼ばれるモニタリング手法です。
コールセンターの応対品質を向上させる方法
コールセンターの応対品質向上を図るためには、主に下記のような方法があります。
定期的なモニタリング
顧客応対のモニタリングは、頻度が重要です。
モニタリングはオペレーターの人事評価の基準として有効なので、人事評価のタイミングでのみ行っている企業もあるようです。ですがコールセンターの応対品質のモニタリング頻度としては回数が少ないと言えます。現場には日々さまざまな意見が寄せられていますし、入電の多さは繁忙期や閑散期、曜日や時間帯によって刻々と変化するものです。頻度を上げた定期的なモニタリングで、コールセンター全体の傾向を把握することも応対品質の向上において重要です。
加えて、応対品質の向上には応対品質管理自体にKPIを設けることが欠かせません。例えばオペレーターの応対試験をモニタリングで行い、合格率や合格した人数などをKPIとして設定します。そして全体的な傾向とKPI変化を繰り返し確認することで、コールセンター全体としての改善策を見出していきます。
自己評価とフィードバック
モニタリング結果のフィードバックによってオペレーターの個々の能力が正当に評価されれば、モチベーションや意識の向上にもつながります。そしてモニタリング結果をふまえた具体的なアドバイスを随時行うことで、自身が応対したプロセスを振り返ることができ、次の応対に活かせます。
オペレーターにモニタリングの内容をフィードバックする手順を、指導者の視点から見ていきましょう。まず、指導者はオペレーターと一緒に録音した通話内容を聞きましょう。オペレーター自身に会話の内容を客観的に聞かせることで、話し方のクセや話すスピードなどを自覚させていきます。次に、オペレーターに意見を求めます。指導者が先に評価や問題点の指摘をしてしまうと、オペレーター本人の気づきになりません。必ず先に自分で考えてもらいましょう。指導者の意見を伝えるのはその後です。まずは「丁寧な言葉づかいができていますね!」と良い面を評価してから、改善ポイントを伝えるという順序が大切になります。厳しい意見のみではオペレーターのモチベーションを下げてしまうことがあるためです。そして、今後の業務について指導者とオペレーターで共に考えていきます。「一緒により良い応対を目指す」という気持ちで話し合いましょう。
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トークスクリプトの改善
フィードバックをまとめた資料はコールセンター全体に向けたマニュアル作成や情報共有としても活用でき、応対品質のボトムアップを図ることも可能です。特に、想定される会話をまとめたトークスクリプトの改善に役立ちます。現実に起きた会話の流れを反映するので、よりリアルで実践的な顧客応対の内容になるためです。
研修制度を充実させる
モニタリング結果をもとに研修制度を見直していくと、よりオペレーターのスキル向上につながると考えられます。実践に基づいてプログラムされた研修制度は、入社してすぐの新人はもちろん、ある程度のキャリアを持つオペレーターにも気づきを起こし、業務改善への効果が期待できます。
CRMシステムの導入
応対品質向上のための定期的なモニタリングと適切なフィードバックのためには客観的に偏りなく観察、評価する必要があり、それを実施する管理者には大きな負荷がかかります。
そこで、顧客情報を一元管理できる「CRMシステム」を導入すれば、顧客が購入した商品や訪問店といった行動履歴に素早くアクセスできるので、オペレーターはその情報をふまえて顧客応対にあたることができます。さらに全てのオペレーターが応対した履歴がシステム上に記録されていくので、再びコールセンターに入電があった際に別のオペレーターが受電してもスムーズに応対できます。
CRMシステムの入力補助などでミスを削減できるので、オペレーター自身にとっても顧客への応対に集中できるというメリットがあります。
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コールセンターの応対品質管理に最適なシステムとは
上記で紹介したCRMシステムに、電話とパソコンを統合する「CTIシステム」を連携すれば、顧客一人ひとりへの電話での応対品質をさらに高めることができます。
例えば、応対内容を記録するシステムを導入していれば曜日や時間、シーズンごとの入電の傾向などを定量調査することができます。
全ての入電を録音できるので、突然のクレーム電話の流れを後から分析することも容易です。さらに端末操作状況を録画できる機能を備えたシステムなら、記録した音声とともに画面遷移をモニタリングすることも可能です。システムによって根拠のあるデータ分析を行えるので、管理者の負荷を軽くしながら応対品質への正当な評価を示すことができます。
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まとめ
コールセンターの品質管理が重要なのは、企業や商品・サービスのイメージに対してのリスクヘッジや、リピーターのような優良顧客の獲得による利益増大という両側面でのアプローチを、コールセンターが担っているためです。応対品質管理においてKPIの設定が重要視されているのは、この施策が非常に労力がかかる内容だということも要因のひとつでしょう。その労力のかかる応対品質管理を行う目的はなにか、そもそも自社のコールセンターはどのような体制や品質のもとで応対を行うべきなのかをしっかりと議論することが、より良いコールセンター運営につながります。
コールセンターCRMシステムの楽テルは、全通話録音やリアルタイムのモニタリング機能といった応対品質の管理に役立つシステムです。また、顧客一人ひとりの情報を紐付けたきめ細かなコミュニケーションを実現する機能も搭載しています。応対品質向上を目指すなら、一度検討してみてはいかがでしょうか。
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
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好きな料理は「スパイスカレー」です。