コールセンターに必要な「カスタマーエクスペリエンス」向上対策
こんにちは!楽テルコラム担当です。
「顧客満足度」は企業の成長に欠かせない指標ですが、近年、顧客の体験・感情をより重視する「カスタマーエクスペリエンス(CX)」という考え方が話題です。そこで今回は、CXの基礎知識やコールセンターの役割、CX向上への対策などを掘り下げて解説していきます。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。
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目次
カスタマーエクスペリエンス(CX)とは
CXはカスタマーエクスペリエンス(Customer eXperience)の略語で、「顧客体験」「顧客体験価値」と訳されます。顧客が商品やサービスを知ってから、購入・利用し、アフターサポートや保証を受けるまでの一連のプロセスの中で顧客が味わった心理的・感覚的な体験を総合的に評価した「価値」のことです。
CXが話題になっている背景には、市場のコモディティ化や消費者のニーズの変化が挙げられます。
膨大な情報やモノ・コトが溢れる現代社会では、商品やサービスのスペックや価格だけでは競合との差別化を図るのが難しくなっています(=コモディティ化)。そこで、商品・サービスに接した時の感覚や心の動きを通じて他にはない価値を与えるというCXの概念が広まってきたと考えられます。
加えて、消費者ニーズはモノの所有からシェアリングへと変化しつつあります。例えば、1枚のDVDを自分だけのものにするよりも、サブスクリプションサービスを利用して何万とあるコンテンツの中からその時のフィーリングにあった動画配信を楽しむようになりました。この点も、体験を通じた価値=CXが重視されるようになってきた理由といえます。
CSとの違い
「CS(Customer Satisfaction)」とは顧客満足度のことで、文字通り、顧客が商品・サービスを利用した時にどれだけ満足できたかを表します。CSは古くからマーケティング用語として浸透しており、多くの企業が「CS推進室」を設置するなどでCS向上を目指してきました。
CSが商品・サービスに接した時の満足度を示す指標であるのに対し、CXは商品・サービスから得られる総合的な評価を示す概念と位置付けられています。
CRMとの違い
「CRM(Customer Relationship Management)」は顧客管理を指します。顧客満足を得るために、顧客との良好な関係づくりを構築・維持していくことと捉えると良いでしょう。
IT技術が急速に進化した2000年前後に、顧客データベースをサービスに紐付けた「CRMシステム」の導入が進みました。今やCRMシステムはコールセンター業務に欠かせない存在です。
CRMとは顧客との良好な関係を構築・維持していくための施策であり、CXはより顧客の感覚や心理といったパーソナルな部分にアプローチする概念であると区別できます。
コールセンターにもCXが必要
コールセンターはCXにおいてどのような役割を担っているのでしょうか。
顧客接点としての重要な役割
コロナ禍の外出自粛下では、顧客が実店舗を訪問できずコールセンターが直接の「接点」となることも増えました。インターネット通販や配信サービスなどの利用時には実店舗ではなくコールセンターへの問い合わせが多いことからも、現代においてコールセンターは企業にとっての貴重な顧客接点の場といえます。
また、人を通じたコミュニケーションは顧客体験の中でも大きなインパクトを持っています。つまりオペレーターによる柔軟で細やかな顧客対応は、CX向上に大きく寄与していると考えられます。
リアルな顧客情報の集積地
コールセンターには、日々多くの「顧客との対話」が蓄積していきます。例えばアウトバウンド業務では顧客の潜在ニーズを把握できたり、インバウンド業務に寄せられるクレームには業務改善のアイデアが隠れていたりします。
このように、コールセンターにはCX向上のためのあらゆる顧客情報が集中しているのです。
コールセンターのCX向上対策
企業にとってのコールセンターの役割が重要になっていく中、コールセンターはどのようにCX向上対策に取り組むと良いのでしょうか。
オペレーターへのサポート
顧客体験ばかりを重視してオペレーターに無理を強いていては、人材不足は深刻化していくばかりです。
「コールセンターにつながらない」状態は、結果としてCXをマイナスの方向に大きく引き下げます。人材育成、業務負荷の軽減、福利厚生の充実、在宅ワークの実施など、さまざまなサポートでオペレーターの環境整備を行い、多様化・複雑化する顧客ニーズに応えられる人材の強化を図りましょう。
コンタクトセンターへの進化
近年、コールセンターは多チャネルを持つ「コンタクトセンター」と呼び名を変え、進化を遂げています。
例えば、Webサイト上での無人対応のチャットボットはオペレーター人材を増やさずとも多くの顧客の問い合わせに答えられるようになります。これにより顧客に「深夜でも疑問がすぐ解決した」などのポジティブな体験を与えられると期待できます。
このように、電話中心のコールセンターからチャネルを多角化することも、CX向上につながります。
まとめ
現代の顧客は、商品・サービスのスペック以上に、自身がどんな気持ちになったかといったよりパーソナルな部分に価値を感じるようになってきています。
コールセンターは顧客にとって企業と直接対話ができる貴重な「顧客体験の場」ですから、CX向上にとって重要な役割を担います。
コールセンターCRMシステム楽テルなら、オペレーターの業務負荷を軽減する機能や、顧客情報と紐付けてきめ細かい対応を行う機能などが充実しています。
主なコミュニケーション手段がメールの場合は、メールディーラーのようなメール共有・管理システムが便利です。複数人で分担して問い合わせ対応を行う際に起こりやすい「対応漏れ」や「二重対応」を、チーム全員のメールの対応状況を見える化することで防止できます。
ぜひ、CX向上の足掛かりとして導入を検討してみてください。
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。