カスタマーサクセスとは?カスタマーサポートとの違いや成功の3つのポイントをご紹介
こんにちは!楽テルコラム担当です。
カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがありますか。近年急激に広がってきた概念です。言葉はカスタマーサポートとよく似ていますが、どう異なっているのか、今回は、顧客を成功に導くことが自社にとってどういった影響があり、いかに重要かを解説していきます。
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目次
カスタマーサクセスとは?
カスタマーサクセスは、直訳では「顧客の成功」です。提供しているサービスや商品の利用によって顧客のゴールや満足(=成功)を導けるよう、働きかけを積極的に行い、LTV(顧客生涯価値)の最大化につなげる活動や概念です。その活動を行う組織や役職の名称としても使われています。
カスタマーサクセスにより、ユーザーによる利用の向上、解約率(チャーンレート)の低下とアップセルを期待でき、長期的な利用につなげることができるのです。
カスタマーサクセスが発展している背景
カスタマーサクセスの考え方や職務が急激に広まったのは2017年です。ちょうどインターネットの世界でクラウドの利用が進んだ時期と重なっています。
カスタマーサクセスはもともとSaaSと呼ばれるビジネスモデル、サブスクリプションモデルのクラウドサービスで採用された概念です。つまり顧客が「利用期間ごとにサービスや商品の対価を払う」といったビジネスモデルが増えてきた背景がカスタマーサクセスの発展に関係しています。
これまでは最初に多額の代金を徴収し、収益を得るビジネスがほとんどでした。ところが現在は、SaaSが代表するソフトウェアのサービスのみならず、多様なビジネスでサブスクリプションモデルが発展しました。
サブスクリプションモデルでは、サービスや商品の利用が長くなればなるほど、収益の向上になります。そのためには、自社サービスや自社商品が顧客の事業成功に寄与することを十分に実感してもらい、顧客から得られたフィードバックを商品やサービスに活かす活動が不可欠です。
カスタマーサポートとの違い
そうは言っても、「カスタマーサポートとはどこが異なっているのか」「カスタマーサポートがきちんと機能すれば、カスタマーサクセスは必要ではないのでは」と感じる方もいるのではないでしょうか。ここでは、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いについてみていきます。
以下の表でカスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いをまとめています。
カスマーサポート | カスタマーサクセス | |
---|---|---|
目的 | 顧客の質問・不満を解決 | 顧客のビジネス成功を支援 |
スタイル | 受動的(問合せを待つ) | 能動的(提案を実施する) |
顧客との接点 | メールや電話 | 対面を含む |
立ち位置 | 対応件数・顧客満足度など | 解約率、LTVなど |
目的 | コストセンター | プロフィットセンター |
端的に言うと、カスタマーサポートがお客様からの問合せを「待つ」体制である一方、カスタマーサクセスとは、お客様の状況を把握し一緒に課題や問題などを解決していく「攻める」体制であることが最大の違いです。
カスタマーサポートは、お客様からの質問に対し、迅速に対応を行って顧客が直面している問題や疑問を解消するというミッションを持ちます。一方で、カスタマーサクセスは、自社の商品、サービスが顧客のビジネスの成功に貢献し、商品やサービスの継続利用を促進することが主な役割です。
カスタマーサクセスの担当は、目標値として稼働率の他に売上を持つ例も多くあるのです。
カスタマーサクセスの具体的な手法
前述の通り、「攻める」体制でお客様と一緒に課題や問題などを解決していくのがカスタマーサクセスの特徴ですが、具体的にはどのような支援をするとよいのでしょうか。顧客のライフサイクルに沿って紹介します。
定着支援
初期設定が完了し本格的な活用を開始すると、顧客は「製品の価値」に着目します。期待していた効果が出ているか、実際に運用する上で不都合が生じていないかなど、顧客の情報を丁寧にヒアリングしましょう。また、定期的なセミナー開催も効果的です。ベストプラクティスや新機能を伝えることで顧客満足度の向上に繋がるうえ、継続的に接点を持つこと自体が顧客との関係構築に役立ちます。
拡大支援
顧客が導入した製品を使って事業拡大を検討するフェーズです。カスタマーサクセスとしては、アップセル(上位プランへの契約更新・オプション追加)やクロスセル(関連商材の契約)の提案を行い、顧客単価の向上を狙います。他社の成功事例を共有することで、拡大に関心を持ってくれるかもしれません。また、顧客のフィードバックを収集し、製品の改善に活かしましょう。
解約抑止
定期的にヘルススコアチェックを行うことで、解約の兆候を事前につかんでアプローチできます。ヘルススコアとは「顧客が自社のプロダクト利用を継続するかどうかを測る指標」のことです。例えば、製品の利用時間やログイン回数、セミナーへの参加有無、顧客アンケートの結果などをもとに算出されます。自社製品における顧客の健康状態を定義し、適切な指標と算出方法を定めましょう。ヘルススコアは解約抑止だけでなく、拡大支援のタイミングをつかむためにも有効です。いかなる場合でも、スコアの変化を検知して変化の理由を特定すれば、より効果的なフォローができます。
カスタマーサクセス成功のためには
上記の通りカスタマーサクセスの業務内容は多岐にわたり、難しそうという印象を持たれた方もいるかもしれません。ここからはカスタマーサクセス成功のためのポイントを解説していきます。
顧客の成功(ゴール)を理解する
カスタマーサクセスとは、顧客から見てなにが成功となるかを理解することが大切です。顧客の目指す成功に自社の商品、サービスがいかに役立つか共有し、導くことが重要となり、「あるべき姿」を認識していない顧客も存在するため、やりとりを重ねて気付きを与えてあげる、という能力も必要です。一方、自社の製品やサービスと顧客ニーズにミスマッチが起きていると、カスタマーサクセスの効果は得られません。顧客ニーズとのマッチングには常に気を配ることが必要です。
必要なアクションをプランすること
自社の製品やサービスを導入したら、すぐに顧客がゴールにたどり着き、その成功を継続できるのであればそれに越したことはないですが、もっと上の目標設定をしてしまい、すぐにゴールにはたどり着かないケースもあります。顧客が置かれた現在の状況を理解し成功に近づけるには、自社の製品、サービスを利用することで新たなアクションに結びつけることもカスタマーサクセス成功に不可欠です。一つ一つの取り組みのゴールを決め、共に乗り越えることで成功体験を積ませる、という視点も必要となります。
アクションの実行を支援すること
アクションをプランして、実行できていないことはないでしょうか。自社製品や自社サービスによるアクションが、きちんと実行されるようサポートしていきましょう。また、自社の製品、サービスにおいて顧客ニーズに合致していない部分があれば、吸い上げることも大切です。
カスタマーサクセスに便利なツール3選
カスタマーサクセスは、その過程のなかで顧客と交わしたコミュニケーションの内容、進捗の管理が大切となります。そのためには、CRMの活用が鍵となってきます。カスタマーサクセスの運用に便利なツールを3つご紹介していきます。
1.Salesforce
「世界No.1 CRM」と謳われるSalesforceは、実はカスタマーサクセスに注力している企業でもあるのです。カスタマーサクセスに必要な顧客管理システムとして、色々なチャネルに対応し、総合的に顧客満足をサポートできる点が特徴です。
2.Dynamics 365
マイクロソフトが提供するDynamics 365は、世界中の大企業から中小企業まで幅広く導入されているCRMシステムです。使い慣れたOfficeとの連携を重視する企業におすすめです。
3.楽テル
楽テルはコールセンターの電話対応業務を支援するクラウド型のCRMシステムです。カスタマーサポートとカスタマーサクセスは別物ですが、双方が吸い上げたお客様の情報共有を行うことで相互に貢献できます。特にすでにカスタマーサポートがカスタマーサクセスに近い役割を持っている企業は、楽テルの活用がカスタマーサクセスの成功に導きます。
まとめ
収益モデルがサブスクリプションモデルへと急激に変化を遂げるなか、カスタマーサクセスの導入が今後のビジネスを左右します。顧客の期待を超え、その体験を「成功」させるために、カスタマーサクセスの担当はもちろん、営業やコールセンターといった社内の部門との情報共有は不可欠です。システムを効果的に活用しながら、カスタマーサクセスを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。