コールセンターを良くするには? よくある課題と解決策をご紹介
こんにちは!楽テルコラム担当です。
コールセンターとは、顧客への電話対応業務を専門的に行う部署や事務所、施設のことです。この記事では、コールセンター業務に携わるなら知っておくべき基礎知識やコールセンターが抱えやすい5つの課題、実際に働く方の口コミやそれらを解決するツールなどをご紹介していきます。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。
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目次
コールセンター業務について
コールセンター業務は、「インバウンド」と「アウトバウンド」の2つに大別できます。それぞれで内容はもちろん、役割も異なるため、コールセンター業務に携わる前に把握しておくことが大切です。
インバウンド
インバウンドでは、顧客からかかってくる電話に対応します。電話の内容は、主に申し込みや問い合わせ、クレーム、商品に関する質問などです。
インバウンドには、電話の内容から顧客の抱えている疑問や不安、不満を汲み取って解決するという役割があります。そのため、適切な受け答えができるだけでなく、安心感を与えられる対応の心掛けも大切です。
アウトバウンド
アウトバウンドでは、こちらから顧客へ電話をかけます。その目的は、顧客に商品やサービスを紹介する営業であることがほとんどです。
アウトバウンドを行う上で大切なのは、電話するタイミングの考慮です。例えば電話をかける相手が取引先の企業である場合は、業務時間外のほか、昼食時間も避けなければなりません。相手のことを第一に考え、タイミングを見計らって電話をかけましょう。
コールセンターが抱えやすい7つの課題
コールセンターが抱えやすい課題には、例えば以下の5つがあります。
1.業務を効率化できない
コールセンター業務における課題のひとつに、「業務を効率よく回せない」という点があります。
例えばインバウンドでは、オペレーターは顧客に対して電話をかけてきた要件を伺います。この要件がオペレーター自身で対応可能な内容であれば、業務の滞りはありませんが、そうではなかった場合は別のオペレーターまたは担当者への引き継ぎが手間となります。また、要件を共有する時間が長時間になると顧客をお待たせしてしまうので、最悪の場合クレームにつながる可能性もあります。
関連記事はこちらコールセンター業務を効率化!CRMシステムの役割と導入するメリット
2.顧客満足度が低い
電話対応の品質にバラつきがあると、オペレーターによっては顧客に寄り添った電話対応ができず、結果的に「顧客満足度が上がらない」という課題につながることもあります。
また、顧客の情報をきちんと管理していないと、過去に電話があった、もしくはかけた顧客であっても、改めて顧客情報を聞き直さなければなりません。無駄な対話が増えるうえに、電話対応の時間も長くなり、こうした点でも顧客満足度の向上は見込めません。
3.人件費が減らない
「顧客からの問い合わせが多くなったことをきっかけに、オペレーターを増員した」というコールセンターは多いでしょう。たしかに、顧客満足度を低下させないためには電話対応ができる人員を増やし、対応漏れをなくしていく必要があります。
しかし、ただ単にオペレーターを増員しただけでは、人件費が大幅に増加します。また、コールセンターによっては時間帯で問い合わせ数に波があり、電話が多いときは満足に対応ができても、電話が少ないときは暇を持て余してしまい、人件費の無駄がでてきてしまいます。
関連記事はこちら「Excelでの顧客管理は限界…」顧客管理システム導入で得られる3つのメリット
4.離職率が高い
コールセンターの電話対応業務は、顧客からの商品やサービスへの問い合わせだけでなくクレーム対応も重要な役割です。クレーム対応はオペレーターの心理的負担が大きくストレスにつながります。クレームの多いコールセンターでは離職率が高くなってしまうのもそのためです。
5.24時間対応が難しい
顧客満足度を高めるため、コールセンターを24時間いつでも有人対応にしたいところです。ですが、一日中オペレーターを配置すると人件費もその分多く必要となるため、夜間など一部の時間を自動音声で対応している企業もあります。
24時間対応のためにオペレーター業務をアウトソーシングする場合でも、それなりに費用は発生します。また、外部オペレーターの顧客対応品質への不安も課題になります。
6.繁閑の差が大きい
コールセンターの入電数は、一定ではありません。時間帯や曜日、月末・月初といったタイミングによって大幅に増減します。入電が多すぎて電話がつながらない状況や、その逆で入電が少なすぎて過剰に人員や設備が余ることは企業の損失に直結し、顧客からの信頼を損ないかねません。意図的に繁閑の差を調節することは難しいので、統計によってタイミングごとのコール数などを把握し、コールセンター体制を柔軟に変更するなどの工夫が必要です。
7.セールス部門との連携が非効率的
コールセンター窓口だけで顧客からの問い合わせを完結してしまうと、セールス部門なら上手く新規契約や継続購入に持ち込めたであろうチャンスを逃してしまう場合があります。コールセンター窓口では応えられない専門的なクレームも、担当のセールス部門から回答すれば深い納得と信頼感を与えられるかもしれません。こうした機会を逃さないためにも、セールス部門とのスムーズな連携が重要です。
関連記事はこちらコールセンターの課題5つと具体的な解決策 | 楽テル
実際に働かれている方の口コミをご紹介
インバウンド、アウトバウンドの各職種で実際に働く方の声から、コールセンターのリアルな仕事内容の一端を見ていきます。
参考:エボジョブ「コールセンターの仕事内容ってどんなもの? 実際に働く人の口コミをご紹介」
インバウンドで働くオペレーターの声
テレフォンオペレーター(20代男性)「通信販売は製品内容が大きく変わることはないので、入社後の研修をしっかりマスターしていれば、スムーズな受付対応が可能です。受付時間が終わると電話はつながらないので残業は発生しません」
カスタマーサポート(30代男性)「カスタマーサポートはお客様の悩みを解決する窓口です。慣れてくると『ありがとう』という言葉をよく言ってもらえるので、やりがいを感じます。基本的に予定外の残業もなく、定時で終われます」
テクニカルサポート(30代男性)「大手建設会社のグループ企業なので、コンプライアンスには特に気を遣います。個人情報保護教育、IT教育、ハラスメントや企業行動規範の研修など、年間を通じて学びの機会が多くあります。大変な面もありますが、自分自身のスキルアップの機会と捉えています」
アウトバウンドで働くオペレーターの声
テレフォンアポインター(50代女性)「基本的に、契約数がそのまま評価につながるので、成果が給与や立場にきっちりと反映されます。不適切な発言に注意したり、何が求められているのかなどを考えたりする機会も多々あります。お客様との会話のコツは、先輩の顧客応対の様子から学んでいます」
テレマーケティング(20代女性)「架電回数やアポイント取りといった営業成績がポイント制でつけられるので、成果が給料に反映されやすくなっています。役職が上がっていくステップアップ制度もあり、やる気があって上を目指したい人は昇進が早いと思います。電話業務なので、ファッションや髪色、ネイルなどで注意を受けることはなく比較的自由です。」
CRMシステムとCTIシステムの導入で得られる効果とは
前述したような課題の解決方法のひとつに、「CRMシステムとCTIシステムの導入」があげられます。CRMとはCustomer Relationship Management(顧客関係管理)の略称であり、顧客情報をデータ化し管理するシステムを指し、顧客の属性情報や荷電履歴を詳細に管理可能です。CTIはComputer Telephony Integrationの略称で、コンピューターと電話を結びつけるシステムのことを指し、自動音声対応や通話録音を実現できます。
CRMシステムとCTIシステムの導入によって得られる効果は、例えば以下の4つです。
業務を効率化し、オペレーターの負担を減らす
CRMシステムには、コールセンター業務を補助する機能があります。
例えば、「顧客情報を入力する画面のカスタマイズ」がそのひとつです。氏名や住所、電話番号など、顧客情報を管理する上で必要な項目を設定でき、業務に合う入力フォームの構築や入力必須の項目の設定によって、入力の漏れ・ミスを削減できます。またインバウンド業務では「着信ポップアップ」により、電話の着信と同時に顧客情報を自動表示でき、顧客情報を一から探す手間を省けます。
アウトバウンド業務では、CRMシステムの「クリックトゥコール機能」が効果的です。これは、顧客リスト上の電話番号の隣に発信ボタンを設置し、ボタンを押すことでCTIと連携して発信可能なため、かけ間違いの削減や業務効率のアップが期待できます。
関連記事はこちらコールセンターマネジメントで効率的なPDCAを!生産性を高める秘訣をご紹介
応対品質を上げ、顧客満足度を向上させる
CTIシステムには、IVR(音声自動応答装置)が備わっており、この機能は顧客満足度のアップに効果的です。なお、IVRは「お電話ありがとうございます。◯◯でございます。◯◯に関するお問い合わせなら1を……」といった音声を流すシステムのことです。
IVRをコールセンター業務に取り入れた場合、顧客がどういう要件で電話をかけたのかを事前に把握でき、最初から担当者が電話対応を行えます。顧客自身が要件を何度も伝える必要がなくなるので、スムーズな電話対応を実現でき、顧客満足度のアップが期待できます。
ほとんどのCRMシステムには想定される要件に対する対応マニュアル(FAQ)が用意されており、オペレーターの対応品質を均一にできます。「満足な電話対応ができず、顧客を不快な気持ちにさせる」ことが少なくなり、顧客満足度のアップが期待できます。
人件費を削減する
上記でご紹介したように、CTIシステムの導入で顧客の要件をある程度把握できるようになり、担当者が直接対応できます。言い換えれば、オペレーターが全ての電話に対応する必要がないのです。そのため、オペレーターの人数を必要最低限に抑えられ、人件費を削減できます。
関連記事はこちら【比較】コールセンターのCRMシステムはオンプレミス型とクラウド型どちらがおすすめ?
通信費を削減する
CTIシステムによって、CRMに保存している顧客情報をポップアップ表示できます。さらに、回答例をスクリプト化して表示することも可能です。それによりオペレーターは電話をかけてきた顧客に一から属性や状況を聞き出す必要がないうえに最適な回答を参照できるので、無駄な会話を抑えてスムーズに応対できます。結果として、通信費の大幅な削減も期待できます。
CRMシステムとCTIシステムを導入して課題解決する方法
コールセンター業務には、「業務を効率よく回せない」「顧客満足度が低い」などの課題があり、これらを解決するには、顧客情報をデータ化して管理を行うCRMシステムと、コンピューターと電話をつなぐCTIシステムの導入がおすすめです。コールセンター業務の効率化に役立つ機能が備わっているため、顧客に寄り添った電話対応を実現できるほか、オペレーターが働きやすい環境づくりにも役立ちます。
CRMシステムやCTIシステムには、自社でサーバなどの設備を用意する「オンプレミス型」と、インターネット上でシステムを利用する「クラウド型」があり、クラウド型はオンプレミス型と比べて初期費用やランニングコストが抑えられるほか、定期的なメンテナンスも必要ないのでシステムに詳しい人員を多数確保する必要もありません。
関連記事はこちらCTIを導入するときのメリット・事例・手順までを紹介!その時のポイントも教えます!
CTIシステム提供会社 3選
ここでは、課題解決におすすめのCITシステム提供会社、3社のサービスの特徴をご紹介します。
BIZTEL コールセンター
コールセンターオフィスに設置していた交換機などの専用機器をクラウドに集約した、CITシステムです。導入社数・稼働席数がクラウドCTIシステムの中では3年連続No1のシステムで、信頼性の高いシステムです。機能は全てBIZTELサーバーからインターネットを通じて提供されます。
インターネット環境とPCのみで利用できるので、面倒な工事や設備導入は一切必要ありません。そのため、導入・運用コストの削減を実現しています。最短5日間でコールセンターを構築できるので、これから導入したいという企業におすすめです。
コネクト2.0
楽天グループの通信会社、楽天コミュニケーションズのクラウド型コールセンター/CTIシステムです。コールセンターを最短2週間で構築できて1ヶ月ごとの契約もできるので、キャンペーン専用ダイヤルなどの運営にも活用できます。
お客様の発着信はクラウドから行われるので、コールセンター拠点の分散や在宅オペレーターの採用も可能です。オプションの「簡単・アウトバウンドパック」は、テレアポシステムに必要な業務がオールインワンでセットされているので、迅速に業務に取り入れられます。
INNOVERA PBX
INNOVERAは、IP電話とクラウドシステムの長所を掛け合わせたクラウド管理型のサービスです。「IP-Line」という同社が提供する電話回線サービスとの併用で、通信量のコスト削減も実現しています。
インターネット環境があれば、IP電話機、PC、スマートフォンからも操作が可能なので、外出中の営業マンや、テレワーク・在宅ワークの方でも柔軟に利用できます。
先進的なUIも高評価なシステムです。安価でスモールスタートしたいという企業様におすすめです。
課題解決方法は他にも
上記のようなシステムの導入以外にも、課題解決の方法があります。
チャットボット
チャットボットを導入すれば、コールセンターだけでは難しい24時間対応が実現できます。運用するほどに自動学習できるシステムなら、自動応答できる範囲も広がります。対人応対の負担も軽減できるので、人件費などのコスト面においてもメリットがあります。
近年チャットアプリは一般的にも普及が進んでいるので、商品やサービスの内容によっては電話で問い合わせするよりもチャットボットの方が抵抗なく質問できるユーザーが増えていると考えられます。
アウトソースへ移行
社内コールセンターが抱える人件費や設備投資などの課題に対して、コールセンターそのものをアウトソースに移行して解決に導くことも可能です。社内コールセンターを持ちながら、オペレーターだけをアウトソースで増員することもできます。繁忙期やキャンペーン時などはアウトソースを上手に利用して、柔軟に対応するのも良いでしょう。
クラウド型の楽テルならさらなる課題解決へ
楽テルは、クラウド型コールセンターCRMシステムです。クラウド型ならではのメリットにより、下記のような課題解決が期待できます。
場所を選ばず利用できる
クラウド型の「楽テル」は、インターネットを介してシステムを利用するため、環境が整っているデバイスならオフィスの外からでもアクセスできます。在宅勤務やリモートワークでもシステムを利用できるため、顧客対応のスピードを高めたり、オペレーターの自由度を持った働き方を推進したりと、社内外の課題解消に役立ちます。
リアルタイムに情報共有できる
「楽テル」ならリアルタイムな情報共有も可能です。コールセンターでは待ち呼や応答率など、稼働状況のモニタリングが重要になります。クラウド型ならセンター全体や業務ごと、オペレーターごとの状況も把握できるため、オペレーターのマネジメントに活かすことができます。さらに、通知メール機能などで随時情報を得られるため、オペレーターからのエスカレーションにも遅れや漏れなく対応できるようになります。
すぐに業務運用もできる
物理的なサーバーが不要なため、低コストかつ短時間ですぐに運用をはじめられることがクラウド型のメリットです。さらに「楽テル」は、お問い合わせ機能やテレアポ機能、FAQ管理といったテンプレートを初めから搭載しているため、自社のコールセンター運用のスタイルに合った業務をすぐに運用することが可能です。
セキュリティも安心
クラウド型システムの懸念事項に「セキュリティへの不安」という声があがることがありますが、「楽テル」のセキュリティ対策は、二重化されたファイアウォールと防災性能の高いデータセンターを備えているため安心です。サポートは基本的に無償で提供しており、スピード導入などの特別なご要望には有償でのサポートも用意しています。
サポート内容についてはこちら
まとめ
コールセンター業務に役立つCRMシステムやCITシステムは、従来型のアナログ回線からクラウド型サービスが主流になりつつあります。少ない初期費用ではじめられるなどのメリットもあり、導入のしやすさもあるでしょう。
これからコールセンター業務を行う方は、ぜひこの機会にCRMシステムとCTIシステムの導入を検討してみてください。
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楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。