CRM分析で何がわかる?重要性や主な分析手法、成功のポイントをご紹介
こんにちは!楽テルコラム担当です。
企業活動にとって軽視することのできない顧客情報を分析し、施策の効果向上をはかることを「CRM分析」といいます。CRM分析には複数の手法があり、導き出せる結果もさまざまです。今回はCRM分析の主な手法や、効果的に実施するためのポイントについてご紹介します。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。
クラウド型コールセンターCRMシステム「楽テル」資料請求はこちら(無料)
目次
CRM分析とは
CRMは「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の頭文字をとった言葉で、日本語では「顧客関係管理」を意味します。
CRMの管理データとしては、企業の組織名や担当者名、住所、連絡先といった基本情報から、商品の購入やサービスの利用履歴、問い合わせ履歴、興味・関心といったものが挙げられるでしょう。
これらのさまざまなデータから顧客ごとに適切なアプローチ手法を考えることをCRM分析といい、営業活動に活用することで成約の確率を効率的に上げることができるようになります。
CRM分析の重要性
CRM分析には下記のような効果が期待できます。主な3つのポイントから、CRM分析の重要性をご紹介します。
顧客への理解が深まる
CRM分析を行うことで、まず顧客への理解が深まります。
CRMシステムには、企業と顧客の接点から得られたあらゆる情報が集約されています。顧客の属性はもちろん行動履歴や抱える課題などのデータからCRM分析を行うことで、顧客独自の志向や潜在ニーズなどを推察することができます。
CRM分析による最適化されたアプローチを行っていくことで、顧客の企業への信頼感の向上が期待できるでしょう。
LTV最大化をはかることができる
LTVは「Life Time Value=顧客生涯価値」を意味する言葉で、顧客が生涯において企業にもたらす利益のことを指します。LTVの指標としては、購入頻度や購入単価の高さ、顧客である期間の長さなどがあります。
CRM分析を行うことで顧客一人ひとりへの適切なアプローチができれば優良顧客の増加につながり、LTVの最大化をはかることができるでしょう。
事業の成功確度を上げることができる
事業の業績が上がらないという場合にも、ただ手探りで活動するのではなくCRM分析をすることで顧客のリアルな動向を可視化でき、業績不振の原因や自社の弱点などを把握しやすくなるはず。
そのうえで戦略を構築すれば、より成功確度の高い営業活動を行うことができるようになると考えられます。
CRM分析の代表的な手法
ここではCRM分析の具体的な手法について、主なものを8つご紹介します。
1.デシル分析
デシルには「10分の1」という意味があり、「デシル分析」は顧客の購入履歴から金額の多い順に10のグループに分ける分析手法です。グループ分けすることで購入金額の多い層に対して優先的にアプローチをかけることができるので、リピート購入を効率的に促すことができます。
加えて、購入金額を基準としたグループごとの特徴が把握できるため、それぞれに適した販促プロモーションを実施することも可能になるでしょう。
さらに購入日も分析の条件に加えると、リアルタイムの購買行動を読み取りやすくなります。
2.セグメンテーション分析
「セグメンテーション分析」は、顧客の属性や条件から購買行動の傾向を分析する方法です。
例えば個人顧客なら、性別、年齢、住所、職業、世帯人数などの属性でセグメント分けします。企業なら、売上規模や業種、拠点所在地といった条件を基準にしましょう。
これにより「どんな顧客がどんな行動パターンを持っているか、どんな商品を購買しているか」といったことを把握することができ、ペルソナとなる顧客像の傾向や潜在的ニーズを浮き彫りにする際に役立ちます。
3.CTB分析
Category(カテゴリ)、Taste(テイスト)、Brand(ブランド)の3つの頭文字をとったのが「CTB分析」です。これは3つの指標を基準として自社の商品やサービスの購買層の傾向を把握するための、分析手法になります。
具体的には、「カテゴリ」は商品・サービスの分類を指します。例えば商品なら「家電」「ファッションアイテム」「インテリア小物」という大きなジャンル分けのことです。それに「テイスト」としてサイズやデザインといったスペックや、「ブランド」という基準を加えて分析していきます。
顧客一人ひとりの「具体的な好み」をターゲットにするため、成功確率の高いアプローチをはかることができます。
4.クラスター分析
「クラスター分析」とは、大集団の中から属性の似たものを抽出してグループ化する分析の手法になります。クラスター分析では特徴や目的といった基準はなく、はっきりと分類基準を設けないのが特徴です。
類似性で分けたグループを分析するため、広範で膨大な顧客データの中からその傾向や特徴を把握したいときに使用されます。例えば新サービスの販売予測を立てる際に、分類をしていない顧客情報から特性を絞りたいときなどにクラスター分析を使うと良いでしょう。
5.RFM分析
顧客を3つの指標でランク付けし、行動パターンを把握する分析方法が「RFM分析」です。
3つの指標はRecency(リーセンシー=最近の購入日)、Frequency (フリークエンシー=購入頻度)、Monetary(マネタリー=金額の大きさ)で、「いつ、いくら、どれくらいのペースで購入しているか」によって優良顧客を洗い出すことができます。
RFM分析により、自社の売上に貢献してくれる可能性の高い顧客に対して優先的にアプローチできるようになるため、効率的な営業活動につながります。加えて、リピート購入をする可能性が低い顧客への対策の最適化も可能になります。
6.CPM分析
「CPM分析」は、Customer Portfolio Management(カスタマー・ポートフォリオ・マネジメント)の頭文字をとった言葉です。上記のRFM分析の3つの指標(最近の購入日、購入頻度、金額の大きさ)に「顧客の在籍期間」という指標を加えて分析し、優良な顧客から順に10種類のグループに分けて顧客像を読み解く分析手法です。
例えば、「新規顧客」「初回のみで離脱した顧客」「安定的にリピート購入している顧客」といったように、顧客に応じてアプローチをはかって効率的にリピーター増加を促していきます。
7.行動トレンド分析
特定のシーズンに見られる購買行動から顧客の特徴を把握するのが「行動トレンド分析」です。
例えば「休日に購入する顧客は、〇〇エリアに住む〇〇歳代が多い」「冬になると〇〇業の企業が〇〇を購入する」といったような分析ができれば、適切なタイミングにターゲットを絞ってアプローチをはかることが可能になります。
8.LTV分析
前述の通りLTVは顧客が生涯において企業にもたらす利益のことで、「LTV分析」とは購入頻度や購入単価が高く、購入期間が長い顧客を浮き彫りにする分析手法です。
つまりLTV分析において指標が高いと分析された顧客は優良顧客であると判断できるため、長期的な視点で優良顧客を見極めて、重点的にアプローチをはかりたいときに役立ちます。
CRM分析を効果的に行うには
効率的にCRM分析を行うには、下記の3つのポイントをおさえておきましょう。
CRMツールを活用する
精度の高いCRM分析を実施するには、顧客データを一元管理できる「CRMツール」の導入が欠かせません。
通常、顧客の情報は直接担当する社員が持っているため、他の担当者がチェックするには担当者の任意で情報を開示してもらわなければならず非常に手間がかかります。さらに、分析を手作業で行うことも効率が良いとはいえません。
そこでCRMツールによって顧客情報を一元化すれば、担当者や部署の壁を越えて顧客データを営業活動に活用することができるようになります。
加えてCRMツールによっては、上記で紹介したさまざまな分析手法を自動で行う機能を持つものもあるため、自社に合った機能を持つCRMツールを見極めて活用すると良いでしょう。
課題と目的を定める
複数あるCRM分析の中からどの手法を取り入れるかは、自社の抱える課題と目的によって決まります。例えば、「離脱顧客が多いから、リピート顧客を増やしたい」「顧客単価が低いので、購買単価を上げたい」「顧客数が少ないので、新規顧客を獲得したい」といったように、まず課題を解決するゴールを定めたうえでどのCRM分析を活用するかを選択することが重要です。
ERPを導入する
CRM分析を効率的に行うには、ERPの導入もおすすめです。ERPとはEnterprise Resource Planning(エンタープライズ・リソース・プランニング)の頭文字をとった用語で、日本語に訳すと「経営資源計画」という意味になります。
ERPは、会計、人事、生産、物流、販売といった企業の部署ごとに分散している基幹業務を統合し、情報を一元化するためのシステムです。
顧客情報を一元化するCRMツールに加えて、マーケティング業務で活用されるMAツールなどの基幹業務情報を統合するERPを導入すれば、それぞれのツール単独でCRM分析を行うよりも多くのデータベースが集まることになり、よりCRM分析の精度を上げられるようになります。
特に上述の分析に基づいた顧客へのアプローチはMAツールで行われることが多く、その結果の振り返りなども統合する必要性が高いです。
顧客へのアプローチから振り返りまでの実行の手軽さという点では、ラクスが提供する配配メールの「Bridge」プランがおすすめです。「Bridge」は新規顧客開拓ができる商談獲得に強いMAプランで、メール配信機能だけでなく、企業リスト取得機能や問い合わせフォームなどの新規顧客開拓に強い機能や購入タイミングを逃さない来訪通知などの商談獲得に強い機能が付帯されております。また、各KPIも顧客単位で管理することが可能なため、ERPで統合した際にどんなターゲットが何に反応しているかが計測しやすくなります。興味のある方は以下より詳細をご覧ください。
新規顧客開拓から商談獲得を支援するMAプラン「配配メールBridge」
まとめ
CRM分析は、事業において収集した顧客情報のデータベースから、実際の顧客の考えや動向などを浮き彫りにする手法です。CRM分析で得た顧客像に対し適切なアプローチを立案することができれば、より成功確度の高い営業活動が可能になります。
効率的なCRM分析をするにはCRMツールの導入がおすすめです。
例えば、クラウドCRMシステムの楽テルなら、顧客との直接の接点であるコールセンターやカスタマーサポートで得た顧客情報を一元化することが可能です。顧客の購入履歴や問い合わせ履歴といった情報をスムーズに収集できる他、クリックだけで集計結果の確認ができるようになり、分析作業に役立ちます。
CRM分析は事業成長に有効な手法といえるため、ぜひCRMツールの導入を検討してみてください。
最新記事
記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。