コールセンターで自動化できる業務は?成功事例についても紹介!
こんにちは!楽テルコラム担当です。
社会のさまざまなシーンでITテクノロジーによる自動化が進んでいます。コールセンターにおいても自動化による業務改革で人員不足解消や応対品質の向上といった課題解決への期待が持たれています。今回は、自動化のメリット・デメリットや事例などをご紹介します。
コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには
電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。
着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。
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目次
コールセンターを自動化する理由
近年、コールセンターを含めたさまざまなサービスの自動化が進められています。コールセンターの自動化が進められている大きな理由は、「業務の効率化」のためです。
コールセンターでは、効率性が求められます。しかし実際には、毎日何百件と問い合わせがあることによって、以下のようなさまざまな課題があります。
- オペレータ不足
- 問い合わせの対応漏れ
- 顧客対応の品質が下がる
- オペレーターの負担増加 など
このように、コールセンターでは多くの課題を抱えてしまいやすく、効率の良い状態を維持しにくいものです。また、十分なオペレーターの人数が揃えられないのは、以下のような理由があります。
- 急速に進んだ少子高齢化によって労働人口が年々減少していること
- よくクレームに対応しなければならず、精神的な負担の大きさから離職率が高いこと
オペレーターの人数が不足していることで、「24時間365日顧客対応ができるようにしたくても実行できない」など、ニーズを叶えられないケースもあるでしょう。業務効率化を進め、これらのような課題を解決するためにも、コールセンターの自動化を進める必要性が高まっているのです。
また、近年自動応答が可能なコールセンター向けシステムが進歩し、オペレーター不足を補えるようになったことも、自動化が進められている要因に挙げられます。
自動応答などを採り入れ、コールセンターを自動化することによって、オペレーター自身が直接対応しなければならない件数を減らせます。その結果、業務の効率化が可能となり、これらの多くの課題の劇的な解決につなげられるでしょう。
コールセンターの自動化が向いている業務内容
コールセンターの自動化が向いている主な業務内容は、大きく分けて3つあります。「定型的な問い合わせへの回答」「パソコンでのルーティン作業」「音声情報のテキスト化」です。
自動化はあくまで簡易的な対応であり、効率化の手段のひとつです。画一的でシンプルな業務を人の代わりに行う機能であることを認識しておきましょう。
あわせて、自動化による無人対応で解決できない問題が発生することを想定し、いつでも有人対応に切り替えられるような仕組みを作っておくことも大切です。
コールセンター運営を自動化する方法
コールセンターの課題解決を目指して、さまざまな自動化のテクノロジーが開発されています。ここでは、コールセンター運営の課題解決を手助けしてくれる自動化システムをご紹介します。
チャットボット
顧客が入力したテキストに対して、自動で回答するシステムが「チャットボット」です。問い合わせとしてよくある質問や簡単な質問を無人対応で解決できるため、コールセンターの人材不足の課題を軽減できます。ただし、チャットボットによる回答の精度を上げるためには、膨大なデータベースの蓄積が必要になります。加えて、チャットボットはあくまで「ロボット」であるため、複雑な質問に回答するのは難しいでしょう。何もかもを無理にチャットボットで対応せず、有人対応に切り替える流れを用意しておくことも大切です。
IVRシステム
IVRとは「Interactive Voice Response」の略で、既に多くのコールセンターで取り入れられているシステムです。コールセンターに電話をかけた際に有人対応の前に流れる自動音声のことを指します。顧客の要望に応じて番号の入力を促し、適切な部署にコールを振り分けることも可能です。適切な部署にダイレクトに電話が繋がるため、顧客にとっては要望が解決するまでの時間短縮となります。コールセンターの運営側にとっても、顧客満足度の向上や応対時間の短縮による業務負荷の軽減が期待できるといったメリットがあります。
RPA
RPAは「Robotic Process Automation(ロボテック・プロセス・オートメーション)」の略で、繰り返し業務を自動化するシステムを指します。コールセンターに限らず、企業の定型業務を効率化するシステムとして普及が進んでいます。
RPAの最大の特徴は、パソコンで行う定型作業を自動的に繰り返し行える点です。
コールセンターの業務にも多くの定型作業が含まれています。例えば、顧客から受けたクレームを業務システムに記録したあと、同じ内容を報告書に転記して提出といったことはよくあります。この転記する作業はRPAの導入によって自動的に処理することができるようになるのです。
また、コールセンターでは保存した応対音声データを一定期間後にシステムから出力し、別のサーバーに格納する作業も発生します。同じく、顧客の個人情報とメール対応履歴を別々のサーバーで管理するなど、データの移動や抽出を行う作業はコールセンターで頻発する定型作業です。このデータを出力して、移動といった反復的な作業の自動化はRPAが得意としています。
さらに一定のルールや条件に基づいていれば、ユーザーの問い合わせ内容の抽出や、大量の情報の中からサービス改善に必要な情報を抽出するといったことにもRPAが利用できます。
そのほか労務管理や作業工数の仕分けといった、管理部門やリーダーがほぼ手作業で繰り返し行ってきた作業も、RPAの活用によって多くの作業で自動化を実現できます。
音声認識システム
音声認識システムは、通話の音声を認識してテキスト化する機能です。顧客との通話内容の記録を自動でできるため、オペレーターの後処理時間の大幅な短縮に繋がり、業務負担が軽減します。ほかにも、オペレーターの話し言葉やトークの流れなどをテキストで可視化できるため、顧客応対スキルの研修の際にも活かすことができます。この音声認識システムは現在は発展途上中の技術であるため、今後の技術向上が期待されます。
こちらの記事では音声認識システムを導入するメリットや導入時の注意事項をご紹介しているので、参考にしてみてください。
関連記事はこちら音声認識システムのコールセンター導入にあたっての注意事項は?
コールセンターの自動化によるメリット
コールセンターの自動化を進めると、人員コストの削減をはじめとしたいくつものメリットがあります。主な4つのメリットを確認してみましょう。
人員コストを下げられる
これまで手作業で行っていた業務の自動化が可能になると、オペレーターやスーパーバイザーは、コールセンターとして優先すべき顧客対応に時間を割けるようになります。
つまり現在より少人数でも今以上の顧客対応が可能になり、人員コストの削減が期待できるといえます。
人員不足時にも対応しやすい
コールセンターが恒常的に抱える問題としていちばんに挙げられるのは人手不足です。
新たに人員を採用してオペレーターの顧客対応スキルを習得させるには、時間とコストがかかります。コールセンターの自動化機能を強化すれば、顧客の一時対応や社内の事務作業などの負担が軽くなるため、人員不足のカバーも期待できます。
対応できる問い合わせの量が増える
チャットボットによって一次応答を24時間無人で行えたり、IVRで適切な担当オペレーターへの着電に誘導して顧客の待ち時間を軽減したりと、自動化システムを導入すれば柔軟で効率的な対応が可能になります。
オペレーターの人海戦術で一人ひとりの顧客に対応するよりも、対応できる問い合わせの量が増えることは大きなメリットです。
応対品質が均一化される
これまで人の手によって行っていた業務が自動化されることで、作業精度が上がり、作業時間が短縮されるうえに実行し忘れといったミスもなくなります。業務に不慣れな新人や事務作業が苦手なオペレーターの負担軽減につながり、コールセンター全体の応対品質の均一化を図ることができます。
結果として業務効率の改善や顧客満足の向上につながり、クレームの減少、オペレーターのストレスの軽減といった職場全体の改善といったメリットも生まれるでしょう。
コールセンターの自動化によるデメリット
コールセンターの自動化によって発生する課題もあります。デメリットについても、導入前に知っておくことが大切です。
複雑な問い合わせへの対応が難しい
自動化で作業負担が軽減するからといって、コールセンターのオペレーターが抱える全ての役割を代行できるわけではありません。例えば、自動化は複雑な判断を要する課題には対応できません。 オペレーターの判断で処理されてきた作業や顧客の要望への臨機応変な回答などについては、自動化することが難しいといえます。
自動化での応対でとくに注意が必要なのは、顧客側の知識が不足していて問い合わせたい内容がわからないケースや、専門用語が多くて複雑な内容の問い合わせなどです。
このような場合、自動化したシステムでは顧客との会話が噛み合わなくなってしまい、問い合わせへの応対品質が落ちる可能性があります。自動化した状態ではうまく対応できない場合を想定し、オペレーターにつなぐ仕組みや体制づくりをしておくと良いでしょう。
システム導入・運用のコストが必要
上記で紹介したようなIVRシステムやRPAといったコールセンターの自動化システムは、導入や運用のためのコストがかかります。
コールセンターの規模や自動化の精度、業務の拡張性やセキュリティレベルといった条件によって価格は大幅に異なります。単に価格だけを比較するのではなく、求めているスペックまで確認することが大事です。
運用に慣れるまで時間がかかる
オペレーターやSVが自動化システムの運用に慣れるまでには、ある程度の時間が必要となる可能性があります。例えば、AI自動応答システムを導入する場合には、初期設定としてシナリオを作成する必要があります。シナリオを作成する際は、顧客からのあらゆる問い合わせを想定しておき、できる限りAI自動応答システムが適切な対応を取れるようにしなければなりません。
さらに、コールセンターの自動化を進めていくために、ツールやシステムの運用に関する専門的な知識や技術が求められるケースがあることにも注意が必要です。導入する内容によっては、社内にシステム運用担当者を配置しなければならないケースもありえるでしょう。運用のサポートが受けられるのかどうか、サービスを提供する側のサポート体制を事前に確認することが重要です。
定期的なメンテナンスが必要
コールセンターのオペレーションに合わせて自動化システムを構築したとしても、そのまま使い続けられるわけではありません。顧客のデバイスや社会のITシステムの進化に合わせて問題なく動作するように、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
ほかにも、自社の商材が変わった場合や新たな顧客ニーズに対応するために、自動化システムを随時アップデートしなければなりません。
加えて、システムに予期せぬ不具合が起きた場合でも、速やかに修復する準備を整えておく必要があります。自動化システムのメンテナンスを提供ベンダーなどに依存する場合は、提供ベンダーの問い合わせ時間や業務体制についても確認しておきましょう。
コールセンター自動化の成功事例
コールセンターシステムの楽テルでは、実際にさまざまな企業での成功事例があります。
コールセンターの自動化を検討されているならば、電話対応業務をサポートするクラウド型のCRMシステムである「楽テル」がおすすめです。楽テルは、以下のような業務で活用できます。
- サポートセンターなどでの問い合わせ管理
- インサイドセールス、テレアポなどの架電歴
- 担当者ごとのアポイント獲得率の確認
- 自社製品または請負での注文受付理
- 請負業務を行うコールセンターにおける複数のクライアントごとの問い合わせ管理
楽テルには運用開始を支援するサービスが充実しているため、運用に慣れるまでの不安を解消できます。カスタマイズ性が高く、途中で設定やレイアウトなどを変更したくなった場合にも柔軟に対応できるため、使いながらの改善をしやすいです。
さらに、着信ポップアップなどで過去の対応履歴を素早く検索する機能や、入力しながらFAQ検索ができる機能などがあります。効率化でオペレーターの負担を軽減しつつ、複雑な問い合わせに対してもスムーズな対応ができるようになり、対応品質の向上につながるでしょう。
それでは、実際にコールセンターシステムの楽テルで自動化に成功した事例を確認しましょう。
ボタン1つでエスカレーションメールを送信!
株式会社アッカ・インターナショナル様では他部門に送るエスカレーション時のメール作成を自動化し、業務効率化に成功されています。電話で1次受けした内容に対してオペレーターだけでは答えられない内容の質問も多く、スーパーバイザーや他部署へのエスカレーション案件が数多く発生します。その際にアドレスを指定し、案件の内容を自動で転記してボタン1つでメールを送信することができるので、エスカレーション業務の工数削減にとても効果的でした。
履歴登録がスムーズに!自動修正の機能で入力ミスも削減!
ウィズ・プランナーズ株式会社様では入力内容の自動修正機能により、後処理時間の効率化に成功されています。
以前は共有のExcelシートでの管理だったため、データの上書きや入力規則のミスによるSVの確認作業が大変で、残業時間が増えていました。
楽テルの導入により、電話番号のハイフンの有無や、全角・半角などの入力規則も楽テルが自動で修正してくれるため、SVの確認時間が大幅に削減できました。
作業時間が大幅に減った!
ギグワークスアドバリュー株式会社様では、入力値の制限や自動変換の機能などを使い、チェック作業の時間を大幅に減らすことに成功されています。
楽テルでは、オペレーターの入力画面を自由に設計できるため、全角テキストを半角テキストに自動変換したり、入力項目を誘導することで入力漏れを削減したりといった対応が可能です。入力した内容に修正が必要な場合にはアラートを出すなどの仕組みを作り、スーパーバイザーがチェックする負担を大幅に減らしました。
また、入力画面が見やすくて使いやすいため、オペレーターの入力作業や後処理の負担の軽減に成功されています。
以前は、コールセンター業務を請け負っているクライアント様に対して、ご要望に沿ったデータ形式に加工して納品する作業に1日4時間~5時間かかっていました。楽テルの導入により、CSVが出力可能なうえ、項目の自動連結などでクライアント様の希望の通りのデータ形式への加工を柔軟に設定できることにより、データ加工の時間が大幅に削減できました。
今後のコールセンター自動化について
自動化機能を取り入れることによって、コールセンターの未来はどうなるのでしょうか。
コールセンターの業務の一部は既に自動化が進んでいますが、コンピュータがさらに進化しても、人と接するコールセンター業務においては完全自動化の実現は難しいでしょう。しかし自動化の範囲が広がることによって本来手を尽くすべき応対に人材を投入できるので、コールセンターの業務改善に繋がると期待されています。
まとめ
コールセンターでの定型業務にかかっていた手間の削減が期待できる自動化機能は、ルールから外れない作業に対してのみメリットが得られます。また、導入コストも安くはありません。自社のコールセンターの課題と解決手段として自動化機能がどれほど活用できるか、慎重に検討を行うことをおすすめします。
ただ、コールセンター向けのCRMシステム内で手軽に業務自動化を実現することもできます。例えば、楽テルであれば、ボタンをクリックするだけで決まった処理を実行する「自動処理」という機能があります。主な機能の一つに、エスカレーションメールの自動作成があります。案件内容を登録しておけば担当者にエスカレーションメールが自動送信されるので、メール作成の手間が省けます。
コール結果の自動集計では、オペレーターが入力したデータをあらかじめ設定した集計画面で確認できるので、集計作業や報告書の作成作業が短縮できます。この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
好きな料理は「スパイスカレー」です。